混乱する空港…。徹底した隔離措置など新型コロナウイルスに対し、およそ3年間も厳しい規制を行ってきた中国政府が「ゼロコロナ政策」を見直し、感染者数の把握も先月から取りやめてしまいました。
ところが、新規の感染者は爆発的に増えた模様。政策転換した先月で、1日から20日までに感染者数が2億4800万人に上ると示されています。
「ゼロコロナ政策」が事実上破綻し混乱が続くなか、香港メディアはアメリカで急拡大しているオミクロン株の派生型ウイルスが上海で確認されたと報道。
都市部では一部の下痢止めが買い占め騒ぎとなっていました。その原因はネット上で新たなウイルスの主な症状が下痢だとされ、「特定の下痢止めが効く」などという未確認情報が拡散。
ドラッグストア店員:「(Q.入荷の予定はいつですか?)決まっていません。おととい、売り切れたばかりで」「(Q.どこへ行けば買えますか?)たぶん探しても見つからないと思いますよ。全部買い占められているはず」
北京だけでなく、各地で同じ銘柄の薬が商品棚からなくなる現象が起きているようです。
下痢止め薬を買いに来た人:「SNSなどで品切れ続出の下痢止めがまだ店に残っているのか周辺を見てきたいと思います」
ネット配信でも今、話題急上昇…。
一方、地元当局は冷静な対応を求めています。
こうしたなか、海外への移動規制も今月8日に緩和され、22日には旧暦の正月「春節」を控える中国。
スペイン、ダリアス保健相:「我々は中国からの旅行者に対し、陰性証明書等の提出を求め、さらに抗原検査を行うよう手続きを進めます」
スペインやイタリア、アメリカ、韓国は中国からの渡航者に陰性証明の提示を義務付けるなど水際対策強化を打ち出しました。
岸田総理大臣:「中国本土からの入国者に対する年末年始の検査結果や各国の水際措置を踏まえ、臨時的な措置を強化します」
日本でも中国からの直行便の到着を原則、成田、羽田、関西、中部の4空港とし、入国の際には検査を実施。もし陽性となった場合、無症状で5日間、症状がある場合は7日間、待機施設で隔離となります。
各国が水際対策を相次ぎ強化する動きに中国政府は対抗措置を取る可能性を示唆。
中国外務省・毛寧副報道局長:「一部の国が行っている入国規制措置は科学的な根拠がなく、受け入れられません。ウイルスの感染予防を利用し、政治的な目的を果たそうとするようなやり方に我々は断固反対し、場合によっては相応の措置を取っていきます」
[テレ朝news]